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解析パート 2: RF アナライザーのアンボックス

Xilinx Employee
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本ブログは英語版のAnalyze That: Unboxing the RF Analyzer Tool Part 2を翻訳したものです。

 

皆さん、こんにちは。

前回のブログ記事では、RF データ コンバーター デザインのデバッグ用にザイリンクスが提供している RF アナライザーの説明から開始しました。

RF アナライザーを使用すると、無線アプリケーションのプリント回路基板 (PCB) やシステム オン チップ (SoC) デザイン全体から切り離して RF データ コンバーターを動作確認できることについてお話しました。また、RF アナライザー デザインをプログラマブル ロジック (PL) に構築する方法と、MicroBlaze を使用して RF-ADC および RF-DAC タイルとの通信を管理する方法についても説明しました。

ここでは、ハードウェア上での実際の RF アナライザーの使用について見てみることにします。

ボードに接続してアプリケーションを開始する方法を説明した後、RF アナライザー GUI を使用して機能の実地試験を実行できるようにします。

RF アナライザー GUI をダウンロードするには、RFSoC リソース ページを参照してください。

アナライザー GUI の使用方法は、『RF データ コンバーター インターフェイス ユーザー ガイド』 (UG1309) を確認してください。

また、アナライザーのバージョン 2019.1 もリリースされています。バージョン 2019.1 における制限のいくつかを理解するために、(Xilinx Answer 71746) を参照してください。ザイリンクスでは常に製品の改善に努め、新しい機能を追加しましたが、注意点もいくつかあります。

ZCU1275 の概要

RF アナライザーの優れた柔軟性を紹介するために、ここでは Zynq® UltraScale+ RFSoC ZCU1275 特性評価キットを使用することにします。

ZCU1275 ボードの詳細およびすべての資料は、こちらにあります。

次の図に、ボードと主な該当部分を示します。
ZZ_00.jpg

前回のブログ記事で覚えていらっしゃる方もいるかと思いますが、RF アナライザーはボードから切り離されているため、PCB を気にする必要はない、とお伝えしました。

ところが、今回の場合は、必ずしもこれは当てはまりません。このボードについていくつか重要事項を把握している必要があります。

このボードでは、RF-ADC および RF-DAC のアナログ I/O とタイル クロック入力が Bulls Eye コネクタを使用して接続されいます。図を見ると、これらに対するパッドがデバイスの左側にあるのがわかります。

そのため、これらの Bulls Eye コネクタのピン配置を把握する必要があります。

次の図に、コネクタとパッドのピン配置を示します。

ZZ_01.jpg

Bulls Eye に接続される ADC および DAC タイルについて理解するには、『ZCU1275 ボード ユーザー ガイド』 (UG1285) の表 1-12 および 1-13 を参照してください。

このボードでコンバーターをクロックする方法は 2 つあります。Bulls Eye を使用すると、ラボ装置のタイルにサンプル クロックを提供できます。または、スーパー クロック モジュールで RF 位相ロック ループ (PLL) を使用してクロックを提供することもできます。ここでは、このボードのシステム コントローラー GUI (SCUI) を入手して、これらのクロックのプログラミングを管理するために使用する必要があります。

このボードの SCUI は、ZCU1275 の製品ページからダウンロードできます。

ダウンロード パッケージには、アナログ スーパー クロック モジュールで RF PLL をプログラムするためにあらかじめ用意されたオプションが豊富に含まれています。

シンプルにするため、ここではサンプル クロックを RF-ADC および RF-DAC に直接提供することにしました。

DAC サンプリング周波数 (Fs) 3932.16 GHzADC Fs 1966.08 MHz にそれぞれ設定します。これにより、キャリアを 3500 MHz で送信できるようになります (これは LTE Band42 ユース ケースに適合します)

すると、RF-ADC でこれを受信し、信号をダウンコンバートして、送信したベースバンド データをリカバリできます。

次は、周波数計画を示したものです。

ZZ_02.jpg

これを達成するには、RF-PLLA RF-PLLB をプログラムして 3932.16 MHz および 1966.08 MHz をそれぞれ出力するようにする必要がありました。

(使用したボードでは、RF-PLLA RF-DAC に、RF-PLLB RF-ADC にそれぞれ接続されていました。)

システム コントローラーに接続し、次のように設定できます。

ZZ_03.jpg

これでクロックのすべてが設定され、RF-DAC タイル 0 チャネル 0 RF-ADC タイル 0 チャネル 0 にループされます。

ビットストリームはアナライザーにあるので、準備が整いました。

RF アナライザー GUI の起動

それでは、RF アナライザーの使用を開始しましょう。RF アナライザーを初めて使用する場合、Vivado またはハードウェア サーバーへのインストール パスの場所を GUI で指定するよう指示するメッセージが表示されます。

パスが必要な理由は、JTAG を介したボードへの接続の管理に hw_server が使用されるためです。

ZZ_04.png

また、バックグラウンドで XSDB サーバーが起動されることもわかります。これは、ターゲット上で実行中の MicroBlaze アプリケーションと通信できるようにするためです。

次のステップは、デザインの起動です。

ローカル サーバーまたはリモート サーバー (ターゲットがそこに接続されているリモート マシンがある場合) を選択してハードウェア サーバーを開始するよう指示するメッセージが表示されます。

ZZ_05.png

hw_server を接続すると、ターゲット上で何が実行されているかを示すハードウェア ツリーが表示されます。

ZZ_06.png

私が実行したように独自のビットストリームをポイントしても、RF アナライザー ダウンロードに含まれるビルド済みビットストリームの 1 つを選択してもかまいません。

ビルド済みビットストリームでは、すべてのタイルが使用されます。これは、Vivado デザインがない場合や単にラボでボードを起動する場合に役立ちます。

ZZ_07.png

ビットストリームを読み込み、デバイスのステータスが [Configured] になると、29DR デバイスの下に MicroBlaze が表示されます。

アプリケーションは MicroBlaze で起動する必要があります。MicroBlaze を選択し、[Select Target] をクリックします。

ZZ_08.jpg

これで設定フェーズの終了となるため、ADC および DAC タイルの使用に移ります。

アプリケーションを起動すると、GUI でタイル設定が検出され、GUI にハードウェアの設定が反映されます。

ここでは 1 つの ADC および DAC タイルを使用したので、この設定が GUI に反映されます。

ZZ_10.png

タイルを選択して GUI でその状態を確認できます。この場合、両方のタイルに電源が投入されており、スタートアップ ステート マシンの最後の状態に達しています。

それでは、ここでコンバーター クロッキングをダブルクリックしてみましょう。ADC では、内部 PLL をバイパスし、1966.08 MHz でサンプル クロックが入力されるように設定されています。

同様に DAC タイル 0 でも、内部 PLL をバイパスし、3932.16 MHz でサンプル クロックがボードから直接入力されるように設定されています。

ZZ_11.png

ZZ_12.png

次に、RF-DAC データパスの設定を見てみましょう。 

RF-DAC タイルでチャネル 0 を選択し、それがどのように設定されているかを確認します。

ZZ_13.png

ミキサーのモードは [I/Q to Real] に設定されているのがわかります。その理由は、QAM (Quadrature Amplitude Modulation = 直交振幅変調) 信号を送信するようにしたためです。

ミキサーの周波数は 432.16 MHz、補間は 8x にそれぞれ設定されています。これは、491.52 MHz というサンプル レートを使用して 432.16 MHz で未変換のベースバンド データを RF-DAC に渡すことを意味します。

RF-DAC のナイキスト ゾーンは [Zone 2] に設定されています。

これは、3500 MHz の第 2 ナイキスト ゾーンのイメージが DAC から出力される信号になることを意味します。ループバックでは、バンドパス フィルターを使用して、このイメージだけが RF-ADC に渡されるようにします。 

スティミュラスの再生には、LVM ファイルを使用します。RF-DAC タイル 0 チャネル 0 [Generation] タブでは、信号タイプを [From File] に設定する必要があります。

ここでは、約 15 MHz の帯域幅の 256QAM 信号を使用します。

データ フォーマットの使用の概要は、(Xilinx Answer 71687) を参照してください。

 

GUI では、RF-DAC に渡されるベースバンド スペクトラムが表示されます。

ZZ_14.jpg

この信号の送信を開始するには、[Generate] をクリックします。

次に、私の RF-ADC データパスを見てみましょう。

ここでは、ナイキスト ゾーンが 2 になるように設定しました。これは、信号が第 4 ナイキスト ゾーンにあり、偶数であるため、[Zone 2] という設定が適切であるからです。

この後、ミキサーで -432.16 MHz NCO 周波数が提供されるようにし、8x 間引きを実行するように設定しました。

これにより、サンプリングされたキャリアはベースバンドにシフト ダウンし、スペクトラムの不要な部分は間引きされます。

ZZ_15.png

これで終了したので、[Acquisition] をクリックします。すると、ADC タイル 0 チャネル 0 のキャプチャ ウィンドウが開きます。

[Acquire] をクリックすると、ベースバンドでの受信信号を確認できます。また、スペクトラムが 122.88 MHz までしか拡張していないのもわかります。

これは、間引きフィルターによって係数 8 で間引きされていることを意味します。

ZZ_16.jpg

 

以上で、RF アナライザーの順を追った説明を終了します。

ここでは説明しなかった機能もいくつかあります。たとえば、ADC でのキャリブレーション フリーズやしきい値検出、DAC の逆 sinc などを試すことも可能です。

割り込みを確認するスコープもあります。

今後も RF アナライザーをお試しになり、デバッグに使用してみることをぜひお勧めします。